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大内輝弘の野望 その3(戦国立志伝)

 

その3です。

 

まずは状況確認から。現在大友家は多方面作戦を展開しており、龍造寺家を始めとする5ヶ国と断絶状態になっています。加えて大国の毛利・島津家とは同盟関係になく、外交状況は劣悪だと言えるでしょう。本城3つに優秀な家臣団を揃えた強豪ではあるものの、決して油断は出来ません。

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勢力はご覧の通り。大国ではあるが周囲もまた強豪ばかりである。

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大友家を取り巻く外交関係は非常に悪い。

1566年9月、当主隆信自ら率いる龍造寺軍は柳川城を大軍で包囲。柳川城筑後の本城であり、大友家の重要拠点の一つです。ここを龍造寺家に取られると非常に不利になります。また龍造寺軍は別動隊を岩屋城へ差し向けています。

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66年10月、ほどなくして守将の蒲池鑑盛は降伏。筑後は龍造寺家の支配下に置かれました。

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12月、これを好機と見た日向の伊東家が縣城に侵攻。

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これに対し大友家は67年1月、伊東家と対立する島津家と同盟を締結。

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ひとまずは安心。

北九州戦線が小康状態に入ったので輝弘は高嶺城下の襲撃に向かいます。兵数差もあり市川経好隊を難なく撃破。

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高嶺城を守るのは吉川一門の市川経好。史実でも大内輝弘の高嶺城攻めの際の城主であった。

67年4月、再び龍造寺軍が岩屋城へ侵攻を開始。同時期に肥後の阿蘇家も岡城に進軍。さらに関門海峡を渡って毛利軍が小倉城を包囲、周防からの別動隊が中津城へ迫ります。

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ここぞとばかりに大友領に攻め込む諸家。外交を疎かにするとこうなる。

立花道雪ら率いる大友軍主力は阿蘇軍に当たっていたため毛利軍は大友方の城を次々と攻略、6月には小倉・中津両城が陥落、翌7月には鷹取山城も降伏、中津城を攻略した部隊が豊前の本城・城井谷城に迫る有様です。輝弘は毛利軍が占領したばかりで手薄の中津城に向かうものの、城井谷城攻略へ向かった部隊と小倉で待機していた毛利軍が急行、城を落とすことは出来ませんでした。

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度重なる出陣で兵の練度が目に見えて低下している。

8月には伊予の大友領に今まで苦汁を飲まされ続けた河野家と一条家が侵攻を開始。また頑強に抵抗した筑前岩屋城が遂に落城。

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一萬田鑑実の奮闘空しく堅城と名高い岩屋城も落城。

11月までに輝弘が攻略した伊予の曾根城と、豊前城井谷城・日隈城が降伏。これで大友家は筑前豊前の拠点を全て失いました。

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12月、ようやく準備の整った大友軍は周防高嶺城へ向け進軍を開始。それどころじゃないだろ...(´・ω・`)

輝弘は海路で周防に繋がる豊前中津城を目指します。

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大友軍は残りの兵力ほぼ全てを動員。一世一代の大博打である。

大友軍諸将は奮戦したものの、周防からの援軍が加わった毛利方との兵力差は覆せず全軍撤退。

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そして3月、遂に毛利軍が輝弘の居城、杵築城攻略に向けて動きだします。

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どうなる輝弘?

 

 

~おまけ~

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